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サックス四重奏 ドレミファソラ 楽譜

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サックス四重奏 ドレミファソラ
ウィリアム・バード
Ut, re, mi, fa, sol, la
William Byrd

編成はソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
他の編成(木管四重奏・クラリネット四重奏・金管四重奏)も発売中です。

ルネサンス後期イングランドのヴァージナル音楽をコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。
楽譜をお求めの際はこちらからお願いします。

アトリエ・アニマート・ショップ
https://animato.official.ec/

参考音源
https://youtu.be/dKDlWIeU0iw

Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCbc_7CUTWTYOuyu_WQcflxQ

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3
https://animato-jp.net/rec-band/gakufu.html

William Byrd(ウィリアム・バード)による《Ut, re, mi, fa, sol, la》は、ルネサンス期のイングランドを代表するポリフォニック鍵盤音楽の傑作のひとつです。

作曲者:William Byrd(ウィリアム・バード)
生没年:c.1540 – 1623
国籍:イングランド
活動:作曲家、オルガニスト、ヴァージナル奏者
背景:エリザベス1世時代の宮廷音楽家として活躍し、宗教曲(ミサ、モテット)、鍵盤音楽、コンソート音楽など広範囲で傑作を残した

作品名《Ut, re, mi, fa, sol, la》とは?
タイトルの意味
タイトルは**古代ソルミゼーション(音階の記憶法)**に基づくもので、
“Ut”から“La”まで、6音の音階名(後のドレミファソラ)を指します。

Byrdはこの音列(=階名音列)を主題として精巧な変奏曲を作り上げています。

作品の特徴
要素 内容
形式 主題と複数の変奏(通常7変奏前後)
主題 “Ut-re-mi-fa-sol-la” = C-D-E-F-G-A にあたる音列
楽器 主にヴァージナル(小型鍵盤楽器)、またはチェンバロなどでも演奏可能
構造 各変奏が技巧的に発展し、ポリフォニー、模倣、対位法技術が存分に活かされる
所要時間 約4〜6分(演奏スタイルにより変動)

聴きどころ
冒頭の主題提示
シンプルな音階モチーフが明確に提示される

変奏の多彩さ
各変奏では、リズムの細分化、装飾、拍子変更、模倣技法などが使われている
一部では2声→3声→4声と音楽の厚みが増していく構成
終盤の盛り上がり
技術的・表現的に難易度が高まり、聴く者にも集中力を要求する

音楽的背景
ルネサンス後期、イングランドでは「ヴァージナル音楽」が黄金期を迎えており、
バードはその中心人物。

《Ut, re, mi, fa, sol, la》は教育的・芸術的な目的を兼ねた作品と考えられており、
若き奏者への練習曲でもありながら、聴衆にとっては高度な芸術作品でもある。

類似作品と位置づけ
同時代のトマス・トムキンズやジョン・ブルなども変奏曲を書いたが、
Byrdのこの作品は特に構造が明晰で、教育・技術・音楽性のバランスが極めて優れている。
Byrdの鍵盤音楽集「My Ladye Nevells Booke(1591)」や「Fitzwilliam Virginal Book」に含まれる曲と並び評価される。

現代での演奏と活用
今日では、ピアノやチェンバロによる演奏、教育用教材としても利用されています。
スコアや録音は IMSLP や YouTube 等でも広く公開されています。

要約
《Ut, re, mi, fa, sol, la》は、単純な音階モチーフから壮麗な変奏世界を築いた、William Byrdの鍵盤音楽の傑作。対位法と音楽的機知が詰まった、知的で美しいルネサンスの音楽です。

本作は、**主題+数種の変奏(通常6〜8)**から構成されています。
以下に代表的な版(例:Fitzwilliam Virginal Book 所収)に基づいて構造を解説します。

■ 構成と変奏の分析
主題(Theme)
特徴
シンプルな6音音階:C–D–E–F–G–A
各音が1拍で提示されるような明快なモチーフ
拍子:常に2拍子(common time)または類似
和声は簡素で、あくまで音階を際立たせる構成

Variation I – リズム的装飾の導入
音型変化:主題音に細かい音符(分割やシンコペーション)がつく
声部構成:2声 → 3声
雰囲気:主題がまだよくわかるが、柔らかな動きが生まれる

Variation II – 模倣的対位法
対位法的手法:主題がカノン風に登場
声部の独立性が増し、ポリフォニックな豊かさが感じられる
片方の声部が主題、もう一方が応答という形で交差する

Variation III – 音価の拡張
リズムが倍化(倍音価にしてゆったり提示)
対位法的処理の中で音の「のびやかさ」が加わる
重厚で荘厳な雰囲気

Variation IV – ディミニッション(細分化装飾)
主題が細かい音符で飾られる(トリルやモルデント)
技術的に難易度が上がり、ヴァージナル的技巧が発揮される
音の流れが流麗になり、即興的な雰囲気すら感じさせる

Variation V – ダンス風の展開
バウンスするようなリズム感(ギャロップ風やジグ風にも)
和声が強調され、より現代的に感じられる場面
聴衆の耳に最も親しみやすい変奏のひとつ

Variation VI – 対位法の極み
複雑な模倣・密集したテクスチュア(3〜4声)
主題が分割され、断片的に絡み合う
Byrdの対位法技術の真骨頂が表れる場面

終結変奏 – 再統合と和声の強化
主題が再び明瞭に現れ、締めくくられる
和声的に安定感があり、終止感のあるコードで閉じられる
最後はオルガン的な荘厳さを感じさせる終わり方になることも

音楽的意義
項目 内容
教育的機能 音階(ソルミゼーション)を題材にした、演奏・作曲の学習教材として機能
表現技法 模倣、転回、反行、ディミニッション、対旋律挿入など高度な技法が登場
構造の美しさ シンプルな主題がここまで多彩に展開されるという、構造美の極致

聴く際のポイント
主題がどの変奏でも姿を保っているかを探す
左右の声部の独立した動きに注目
終盤に向かって音の密度と技巧がどう変わるかを感じる

参考資料(オンライン)
スコア(無料): IMSLP - Ut, re, mi, fa, sol, la (Byrd, William)

演奏例(YouTubeでおすすめ):
Davitt Moroney(チェンバロ)
Glenn Gould(ピアノ編曲での現代的アプローチ)

総まとめ
Byrdの《Ut, re, mi, fa, sol, la》は、単純な階名音列から驚くべき音楽の宇宙を築いた、ルネサンス鍵盤音楽の傑作。教育・演奏・鑑賞すべてにおいて深い価値を持つ作品です。

アトリエ・アニマート
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