クラリネット五重奏 1.序曲《町人貴族》組曲から 楽譜
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クラリネット五重奏 1.序曲《町人貴族》組曲から
J.B.リュリ
1.Ouverture from Le Bourgeois Gentilhomme
Jean-Baptiste Lully
編成はCl.4本、Bs,Cl.です。
サックス五重奏、木管五重奏、金管五重奏版は発売中です。
フランス・バロック期のコメディ=バレエ作品を演奏で味わいたいものです。
コンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。
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参考音源
https://youtu.be/_IH7IANzsl8
Youtubeチャンネル
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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3
https://animato-jp.net/rec-band/gakufu.html
『Le Bourgeois Gentilhomme(ル・ブルジョワ・ジャンティヨム)』、日本語では「町人貴族」は、モリエール(Molière)作の戯曲に、ジャン=バティスト・リュリ(Jean-Baptiste Lully)が音楽を付けたコメディ=バレ(Comédie-ballet)です。作品番号は LWV 43。
この形式は劇・音楽・舞踊を融合したフランス独自の総合芸術であり、17世紀フランス宮廷文化の象徴的な作品です。
「町人の身分でありながら貴族ぶる男」という皮肉を込めたタイトルです。
このアレンジ《Le Bourgeois Gentilhomme》LWV43は、劇中音楽の抜粋をまとめた演奏会用セレクションになっています。
全幕を通した完全版ではなく、特に人気の高い場面や舞曲を中心に編集されています。
収録曲は以下のような構成です:
《町人貴族(Le Bourgeois Gentilhomme)》LWV 43 の舞踏音楽を中心に再構成した「組曲(Suite)」版です。
以下に、
その楽譜上の表記と、原曲中の対応関係を詳しく照合して解説します
このセレクション編曲上の構成と原曲中の対応関係
№ 楽譜上の表記(抜粋版タイトル) 原作での登場位置・場面 内容・解説
1 Ouverture(序曲) プロローグ(序幕)冒頭 原作の冒頭。典型的なフランス風序曲で、ルイ14世を讃える荘重な導入。多くの組曲版で冒頭に置かれる。
2 Suite 各幕に挿入された舞曲を集約した再構成部 この「Suite」という見出しの下に、原曲中の複数の舞曲が再配置されている。以下が内訳
→ Gravement(荘重に) 第5幕 冒頭または中間の舞踏導入部 ゆったりしたテンポ指定の短い導入曲。婚礼の儀式や舞曲群の前に置かれることが多く、荘重な雰囲気を作る。
→ Plus vite(より速く) 第5幕 バレエ群の転換部または間奏 「Gravement」に続くテンポ変化指示。舞曲へ入る前の促進的導入で、儀式的な緊張感を生む。
→ Sarabande(サラバンド) 第5幕 終盤の「婚礼の祝宴」バレエより ゆったりとした3拍子の舞曲。貴族的優雅さを象徴。
→ Bourrée(ブーレ) 第5幕「Ballet des Nations(諸国のバレエ)」より 軽快な2拍子舞曲。祝祭の中のフランス的舞踏。
→ Gaillarde(ガイヤルド) 第5幕 終盤(または間奏曲として) ルネサンス由来の活発な舞曲。婚礼シーンの活気を強調。
→ Canarie(カナリ) 第5幕 フィナーレ付近 「カナリア舞曲」とも呼ばれる快速リズムの異国風舞曲。終盤の陽気なフィナーレを形成。
3 Airs(歌曲・舞曲群) 作品全体の第1幕〜第5幕に分散して登場 音楽教師・舞踏教師の場面や祝宴の合間の舞曲を再編集したパート。
→ Air. La Gavotte(ガヴォット) 第1幕「音楽と舞踊の授業」シーン 宮廷舞曲の代表。ジュルダン氏が貴族の踊りを学ぶ場面由来。
→ Air. Loure(ルール) 第5幕 婚礼舞踏の場面 ゆったりした6/4拍子。荘重な貴族舞踏の象徴。
→ Air 第3幕 晩餐の準備または合間の舞曲 軽やかな間奏曲的エール。場面転換用の音楽として利用。
→ Air des Espagnols(スペイン人の踊り) 第5幕「Ballet des Nations」より スペインの民族舞踊風音楽。キャストが民族衣装で踊るコミカルな場面。
→ I.er Menuet(第1メヌエット) 第1幕「舞踏教師のレッスン」シーン 貴族的なメヌエット。ジュルダンの優雅な真似事の象徴。
→ 2nd Menuet pour les hautbois des Poitevins(ポワトゥー人のオーボエのための第2メヌエット) 第5幕「Ballet des Nations」内の地方舞曲 田舎風オーボエ舞曲。フランス地方文化を表す要素として挿入。
解釈まとめ
このセレクション編曲は、
リュリの原曲(1670)の音楽的ハイライトを組曲形式に編集した「器楽演奏用版」です。
第1幕(音楽・舞踊の授業)と
第5幕(婚礼とバレエの場面)
を中心に再構成された 舞曲主体の演奏会版(Suite de danses) です。
つまり、原作全体の劇的展開を追うのではなく、
「ルイ14世時代の宮廷舞踏様式を楽しむためのセレクション」
としてまとめ直されています。
位置づけ
項目 内容
編纂目的 劇場上演用ではなく、純器楽演奏用(組曲)
収録内容 フランス舞踏様式(サラバンド・ガヴォット・メヌエットなど)中心
原曲との関係 全5幕のうち、特に第1幕と第5幕の舞曲群を主に採用
構成意図 宮廷舞踏の様式的多様性を示す小舞曲集として再編集
概要
原題:Le Bourgeois Gentilhomme(町人貴族)
作曲:Jean-Baptiste Lully (1632–1687)
台本:Molière(1622–1673)
初演:1670年10月14日、シャンティイ城(Château de Chantilly)
形式:Comédie-ballet(コメディ=バレ)
上演目的:当時のフランス国王ルイ14世(太陽王)のために制作
背景
この作品は、上流階級に憧れる成金町人ジュルダン氏(Monsieur Jourdain)が主人公。
モリエールが描く風刺劇の典型で、
「身分社会」や「虚栄心」をコミカルに笑い飛ばす内容です。
リュリの音楽は、劇中の場面転換や舞踊、登場人物の心情を彩るために挿入され、
歌・踊り・劇の三位一体構成が特徴です。
これが後の**フランス・バロック・オペラ(tragédie lyrique)**へと発展していきます。
音楽構成
リュリの音楽は、当時の宮廷舞踏の様式に基づいており、
軽快で華やかなリズムと、フランス語の韻律に寄り添う自然なメロディが特徴です。
代表的な曲には:
Ouverture:典型的なフランス風序曲(ゆっくりした序奏+速いフーガ風部分)
Menuet(メヌエット)
Bourrée(ブーレ)
Turkish Ceremony(トルコ風の儀式) — コメディ要素が強い人気シーン
特に「トルコ人の儀式(Cérémonie turque)」の場面では、
主人公ジュルダンが「トルコ貴族」に仕立て上げられる滑稽な場面があり、
異国趣味(トルコ趣味=トルコ風)音楽として後世にも影響を与えました。
芸術史的意義
コメディ=バレ形式の完成形
モリエールとリュリが協働した最も成熟した作品。
舞台劇と音楽・舞踊を自然に融合させた。
フランス宮廷文化の象徴
ルイ14世が愛した芸術形式であり、
王政下の「芸術による支配」を体現。
風刺と洗練の融合
成金市民を風刺しつつも、音楽は極めて優雅。
喜劇と高貴さが共存する点が独特。
現代での評価
今日では、
バレエ音楽としての組曲(リュリ版やR.シュトラウスによる編曲)
上演再現によるバロック・オペラ公演
などの形で演奏されています。
特にR. シュトラウス(Richard Strauss)はこの作品に触発され、
1912年に同名の劇付随音楽《Der Bürger als Edelmann(町人貴族)》を作曲。
つまりリュリ=モリエール版は、約250年後にも影響を与えたのです。
まとめ
項目 内容
作曲 ジャン=バティスト・リュリ
台本 モリエール
初演 1670年 シャンティイ城
形式 コメディ=バレ(劇+音楽+舞踊)
主題 成金市民の虚栄心を風刺
代表曲 フランス風序曲、トルコの儀式
後世への影響 フランス・オペラ、リヒャルト・シュトラウス作品に影響
この曲は、フランス宮廷の華やかさの中に、地方の民俗的な香りを添えた小さな舞曲です。
●ジャン=バティスト・リュリ作曲《Le Bourgeois Gentilhomme(町人貴族)LWV 43》の楽曲構成表
全5幕構成(プロローグを含む)
この作品は劇・音楽・舞踊の融合「コメディ=バレ(Comédie-Ballet)」として作られ、モリエールの戯曲にリュリの音楽が巧みに挿入されています。
《Le Bourgeois Gentilhomme》LWV 43
コメディ=バレ(Comédie-Ballet)
作曲:ジャン=バティスト・リュリ(Jean-Baptiste Lully, 1632–1687)
台本:モリエール(Molière)
初演:1670年10月14日(シャンティイ城、ルイ14世の前で)
楽曲構成表(全5幕)
幕/場面 音楽タイトル(原題) 内容・特徴
Prologue(序幕) Ouverture フランス風序曲。荘重で堂々とした序奏と、活発なフーガ風中間部を持つ。ルイ14世への賛辞を含む壮麗な導入。
Entrée de ballet 宮廷風の舞踏曲。優雅で格式高い踊りの場面。
Acte I 「音楽と舞踊の授業」 — 主人公ジュルダン氏が「貴族になるためのレッスン」を始める。
1 Air pour les musiciens 音楽教師と弟子たちの登場音楽。フランス風の軽やかな舞曲。
2 Air pour les danseurs 舞踊教師が弟子に踊りを教える場面。優美なリズム。
3 Chanson à boire ジュルダンが歌の練習を受ける滑稽な場面。やや俗っぽいリズムの歌。
4 Menuet 教師が見せる宮廷舞踏。フランス式の上品なメヌエット。
Acte II 「剣術と哲学の授業」 — ジュルダン氏がますますおかしな「上流階級修行」を続ける。
1 Air des maîtres d’armes 剣術教師の登場音楽。軍隊風のリズムで勇ましい。
2 Air de la philosophie 哲学者が現れ、ジュルダンに「言葉と理性」の違いを説く。ゆったりとした荘重なテンポ。
3 Petite entrée de ballet 教師たちが退場する際の舞曲。軽妙な舞踏風。
Acte III 「恋と虚栄」 — ジュルダン氏が貴族風の恋文の書き方を学ぶ。
1 Entrée des serviteurs 召使いたちの登場音楽。陽気でにぎやか。
2 Air pour la lecture de la lettre 恋文の読み上げ場面。優雅で穏やかな旋律。
3 Air pour le dîner 晩餐の準備。舞踏的なテンポで、饗宴の雰囲気を描く。
Acte IV 「貴族幻想の頂点」 — ジュルダン氏がトルコ貴族と関わるきっかけを得る。
1 Marche pour la cérémonie turque 有名な「トルコの儀式」。打楽器を多用したコミカルな行進曲風音楽。異国情緒とユーモアが融合。
2 Air des turcs 「トルコ風」舞曲。リズムが強調され、パロディ的要素が強い。
3 Cérémonie burlesque ジュルダンが“トルコの貴族”に叙任される滑稽な場面。音楽とセリフが一体化した代表的シーン。
4 Ballet des nations トルコ、スペイン、イタリア、フランスの舞踊が次々に登場する大団円。文化的多様性を華やかに描く。
Acte V 「婚礼の祝宴」 — コメディ=バレの最高潮。全員が踊りと歌で祝う。
1 Air de réjouissance 婚礼を祝う陽気な舞曲。明るく躍動感のあるメロディ。
2 Chœur des domestiques 合唱による祝宴の歌。ジュルダン家の召使いたちが歌って踊る。
3 Entrée des danses finales 最終バレエの舞踏曲群。ガヴォット、ブーレ、サラバンドなどが組み合わされる。
4 Grand Ballet final 全員が登場するフィナーレ。壮麗な宮廷舞踏で幕を閉じる。
特徴まとめ
多彩な舞曲:メヌエット、ブーレ、ガヴォットなどが巧みに配置。
民族風味:「トルコの儀式(Cérémonie turque)」が特に有名。
劇と一体化した音楽:純粋な「挿入曲」ではなく、登場人物の行動と一体化している。
笑いと優雅さの融合:滑稽な場面でも音楽は常に品位を保つ。
アトリエ・アニマート
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