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木管六重奏 マルティーニのガヴォット

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木管六重奏 マルティーニのガヴォット
P. マルティーニ作曲
Gavotte 'Les moutons' (No.5)
P.Martini

編成はFl.、Ob.、Cl.2本、Bsn.およびコントラバスです。
クラリネット六重奏、サックス六重奏、金管六重奏版は発売中です。

イタリアにおける古典派の魅力をぜひ味わってください。
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アトリエ・アニマート・ショップ
https://animato.official.ec/

参考音源
https://youtu.be/ztyw6GvNrZE

Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCbc_7CUTWTYOuyu_WQcflxQ

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3
https://animato-jp.net/rec-band/gakufu.html

P. マルティーニ(ジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニ、通称マルティーニ神父)が作曲した「ガヴォット」(Gavotte)は、
軽快で親しみやすい旋律が特徴のクラシック楽曲です。
「上品なのに親しみやすい、軽快な18世紀の舞曲」です。
《ガヴォット》という名前の通り、もともとはフランス由来の舞曲の形式を使っています。基本的に2拍子系の明快なリズムを持ち、歩くような安定した拍感と、覚えやすい旋律が大きな魅力です。
現在よく演奏される版では ト長調(G major)として知られ、テンポは Allegro moderato程度。ヴァイオリンの教育用レパートリーとしても広く扱われています。

作曲者「マルティーニ神父」とは?
ジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニは、18世紀イタリアのボローニャを中心に活動した音楽家です。
「神父」と呼ばれるのは、彼がフランシスコ会の修道士・聖職者だったためです。
しかも、単なる作曲家ではありません。
作曲家
オルガニスト
音楽理論家
音楽史家
教師
として非常に高い評価を受けました。
特に有名なのが、若き日のモーツァルトとの関係です。マルティーニはモーツァルトに対して対位法などについて助言を与えた人物として知られています。
つまり、あのモーツァルトの時代に生きていた「音楽の先生・学者」のような存在でもあったわけです。

「ガヴォット」って何?
ここが、この曲を理解するポイントです。
Gavotte(ガヴォット)は、もともとフランスの民族舞踊を起源とする舞曲です。
18世紀の宮廷音楽では、こうした舞曲が芸術音楽の中に取り入れられました。
ガヴォットには特徴的なリズム感があり、
「1、2、3、4……」と機械的に刻むというより、少し跳ねるように進む
感じがあります。
そのため、聴いていると
「タッ・タッ・タッ・タッ♪」
と、軽く歩いたり踊ったりしているような印象を受けます。
この「歩くような軽快さ」が、マルティーニの《ガヴォット》の親しみやすさにつながっています。

なぜヴァイオリン曲として有名なの?
面白いのは、マルティーニの《ガヴォット》が、現在ではヴァイオリン学習曲として非常に有名になっていることです。
原曲そのものだけでなく、19世紀以降にさまざまな編曲・出版が行われました。
フランス国立図書館(BnF)の資料にも、19世紀後半から20世紀にかけて、
ヴァイオリン独奏
ピアノ伴奏付き
チェロとピアノ
フルート
マンドリン
など、さまざまな編曲版が確認できます。
そのため、現在私たちが「マルティーニのガヴォット」として聴く音源の中には、原曲そのものではなく、後世の編曲版もかなり含まれています。

「ガヴォット・デ・ムートン(羊たちのガヴォット)」?
この曲には面白い愛称があります。
Gavotte des moutons
つまり、
「羊たちのガヴォット」
です。

日本では単純に「マルティーニのガヴォット」と呼ばれることが多いですが、フランス語圏などでは **Les Moutons(羊たち)**という名前でも知られています。
ただし重要なのは、このタイトルはマルティーニが作曲当時に付けた正式な原題ではないということ。
IMSLPによると、「Gavotte des moutons」という呼称が確認できるのは19世紀になってからで、1868年の演奏会評などに現れています。
なので、
「マルティーニが羊をテーマに作曲した曲」
と理解するのは少し違います。
後世に付けられた愛称と考えるのが適切です。

マルティーニ本人の作品としてはどこに入る?
ここも少し複雑です。

IMSLPでは、F majorのオルガン・ソナタ B 4.I.12 / Op.2 No.12の第5楽章として、
Gavotta (les moutons)
が掲載されています。
このソナタは1742年に出版された《12 Sonate d'intavolatura per l'organo e 'l cembalo》の第12番で、
Allemanda
Allegro
Grave
Aria
Gavotta
という5楽章構成です。
つまり、もともとのマルティーニの音楽世界では、ガヴォットは独立した「ポップス的な小品」というより、18世紀の舞曲・鍵盤音楽の文脈にある作品なのです。

この曲の魅力を3つに分けると
① とにかく覚えやすい旋律
難解な和声や複雑な旋律ではなく、短いフレーズが自然に耳に残るタイプです。
だから一度聴くと、
「あ、このメロディ知ってる!」
となりやすい。

② 明るいのに子どもっぽくない
「軽快」という言葉だけだと、単純で幼い音楽のように聞こえます。
でも実際には、
明るさ+優雅さ+端正さ
があります。
これが18世紀の舞曲らしいところです。

③ 「昔のヨーロッパ」を一瞬で感じさせる
ヴァイオリンなどで演奏すると、
宮廷 → 古いヨーロッパの街 → 木製の床 → 小さな舞踏会
といった情景を自然に想像させます。
そのため、教育用のヴァイオリン曲としてだけでなく、映像作品やBGMにも非常に使いやすい曲です。

演奏するときのポイント
この曲をただ「音符を正確に弾く曲」として演奏すると、少し平板になりがちです。
大切なのは、「踊っている音楽」として捉えること。
特に、
拍の流れを感じる
フレーズの終わりを意識する
強弱をつけすぎない
音を重くしすぎない
軽いアーティキュレーションを意識する
と、ガヴォットらしい雰囲気が出てきます。
ヴァイオリンなら、弓を必要以上に重く押し付けず、少し弾むような音にすると、この曲のキャラクターがかなり出ます。

まとめ
P. マルティーニの《ガヴォット》は、
18世紀イタリアの音楽家マルティーニ神父が残した、フランス系舞曲の性格を持つ、軽快で端正な小品
と考えると分かりやすいです。
そして現在親しまれている「マルティーニのガヴォット」は、後世の編曲・教育用レパートリーとしても発展し、特にヴァイオリン曲として定着しました。

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