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サックス四重奏ロンド ト短調 K.511 モーツァルト
Rondo g moll 原調イ短調 6/8
〔作曲〕 1787年3月11日 ウィーン
編成はサックスのソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
ソプラノの最高音はEsになります。アルトの最高音はAsになります。
クラリネット四重奏版、木管四重奏版は別途発売中です。
珍しいモーツァルトの嘆きをコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。
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アトリエ・アニマート・ショップ
https://animato.official.ec/
参考音源
https://youtu.be/aXpWCLqheIw
アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3
https://animato-jp.net/rec-band/gakufu.html
1787年5月28日、父レオポルト・モーツァルトの死を迎えることになるこの年は、10月28日に『ドン・ジョヴァンニ』が
作曲される意義深い年でもあり、「この年に書いた作品は生涯のどんな時期よりもずっと表現力に富んでいる」と言われています。
輪舞曲や回旋曲などと訳される「ロンド」は、一つの主要な旋律(A)が、別のいくつかの旋律(BやC)をはさみながら何回か繰り返されるものです。
この曲は「A・B・A・C・A・A」のように構成されています。
多くは明るく軽やかというのがロンドの性格です。しかしそれに反して、この曲のアンダンテの主題は何かの嘆きを代弁しているかのようです。
モーツァルトはなぜこのようなロンドを書いたのでしょうか。 よく知られているように、父の死を予感している手紙が残されています。
モーツァルトがその頃父に送った手紙には、彼の死生観が述べられていることで有名です。
1787年4月4日
最近のお手紙から、ありがたいことに大層お元気だと推察できたばかりなのに、お父さんが本当に病気だと聞いたので、なおさらがっかりしました。
・・・ 私は何ごとについてもいつも最悪のことを考えるのが習慣になっています。
死は(厳密に考えて)われわれの一生の真の最終目標なのですから、私は数年この方、人間のこの真の最善の友ととても親しくなって、
その姿が私にとってもう何の恐ろしいものでもなくなり、むしろ多くの安らぎと慰めを与えるものとなっています!
そして、神さまが私に、死がわれわれの真の幸福の鍵だと知る機会を(私の申すことがお分かりになりますね)幸いにも恵んでくださったことを、
ありがたいと思っています。私は、(まだこんなに若いのですが)もしかしたら明日はもうこの世にいないのではないかと、
考えずに床につくことは一度もありません。それでいて、私を知っている人はだれ一人として、私が人との交際で、
不機嫌だったり憂鬱だったりするなどと、言える人はいないでしょう。
モーツァルトがこの曲を作ったのはちょうどこの手紙を書いていた頃なので、この曲の哀調を、死への思いに結び付ける説が多く見られます。
実際、父レオポルトは、この手紙を受け取って2ヵ月後に世を去ります。
そんな思いに乗せて半音階の哀感をたたえた、心に沁みるテーマが切々と奏でられます。リズムもシチリアーノ風で、ゆったりとしています。
原調のイ短調のロンドをはさんで、ヘ長調、そしてイ長調に転調する展開はかなわない思いや不安とやるせなさ、あきらめと希望が、交錯しているようです。
コーダは主題がうめくように揺らぎ、ろうそくの最期の光のように消えていきます。
このロンド主題は、溜息をつきながら進むような半音階進行が見られ、冒頭からこの小品がただものでないことを、すべての聴き手の耳に刻みます。
単旋律と、伴奏もとても簡素で単純ですが、不思議な含蓄があって、一切の虚飾を排し、限られた音の中にすべてを言い尽くそうとしているかのようです。
簡素で小さなモティーフは、やがて奥行きのある、複雑でダイナミックな変化を遂げていきます。
この音楽の不思議さは変幻自在な展開とともに、そのデリケートな味わいと柔らかさから出来上がっています。
モーツァルト自身が、心の中でしみじみとした対話を行いながらこの名曲を作曲したのではないでしょうか。
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