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サックス四重奏 アダージョ イ短調 K.540
Adagio in A minor, K.540
編成はサックスのソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
ソプラノの最高音はCです。
アルトの最高音はG、テナーの最高音はCisです。
クラリネット四重奏版、木管四重奏版は発売中です。
謎多きモーツァルト作品をコンサートピースに、ぜひどうぞ。
お求めの際はこちらからお願いします。
アトリエ・アニマート・ショップ
https://animato.official.ec/
参考音源
https://youtu.be/renK3zEsg5Q
アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3
https://animato-jp.net/rec-band/gakufu.html
この曲は1788年に作曲されました。よく親しまれているハ長調のピアノ・ソナタ(K. 545)が作曲されたのも、この年のことです。
アダージョの4分の4拍子、ロ短調で書かれています。また、3部形式の形をとっていて、中間部では、冒頭のテーマがト長調で展開されます。
主要テーマは、半小節遅れて低音が入り、並進行をすることが特徴的です。
そして、曲全体を通して、ゆったりとしたアダージョの音楽の流れの中に、細やかな音価が散りばめられています。
モーツァルトの曲では非常に珍しい(唯一と言ってもよい)ロ短調という調性の曲です。 展開部を持った典型的なソナタ形式で書かれ、
6小節のコーダを伴います。 自作目録に「1788年3月19日 ウィーン」と記入されました。
何のために書いたか分かっていないのですが、この年の8月に姉ナンネルに送ったピアノ独奏用作品の一つではないかと考えられています。
この作品に関連する手紙が残されています。
1788年8月2日
ぼくに腹を立てるのも当然です! でも、この郵便馬車でぼくの最新のクラヴィーア作品を受け取ったら、
それでもやはり怒るのかなあ? いや、そんなことはない! またすべてうまく行くと思いますよ。
父レオポルトの死後、遺産相続について姉弟の間で争いがあったことはよく知られています。
そのような時期にこのロ短調のアダージョが書かれたこととの関係が説明できるわけでもなく、
また、この曲の前後の作品を見ても、作曲の動機となるようなヒントは見つかりません。
作曲の目的が謎であるだけに、この短調作品はいっそう深く暗いイメージを聴く者に与えています。
また、捉えどころの難しい、もどかしさを感じるような作品でもあります。
アインシュタインは次のように記しています。
モーツァルトがかつて作曲したもののうちで最も完璧で、感覚的で、最も慰めのないものの一つである。
長調の終結部は、この曲が或るホ短調ソナタのためのものだったことを暗示する。
しかしこのような作品が、困難であると同時に幸福だった時期に、別に《目的》もなく、
モーツァルトのペン先から流れ出しえたのだと、単純に言ってしまったらいいのではなかろうか?
“神童”モーツァルトの生い立ちと遍歴
モーツァルトは“ウィーン古典派”を代表する作曲家です。
同じ古典派の中では、ハイドンとベートーヴェンの間に位置しています。
ヴァイオリン奏者で作曲家の父レオポルトのもと、現オーストリアのザルツブルクに生まれた彼は、
5歳にして作曲を行い、8歳で最初の交響曲を書くなど、幼少から才能を発揮しました。
また、父に連れられて、イタリアやウィーンはもとより、ロンドンやパリに至るヨーロッパ主要都市へ旅行し、
神童ぶりを披露しながら、各地の音楽文化を吸収しました。
13歳でザルツブルク宮廷楽団の無給(その後有給に)のコンサートマスターとなり、主に地元の行事や
コンサートのために数多くの作品を作曲しましたが、雇用主であるザルツブルク大司教コロレードとの関係が悪化。
1777~79年には、母親と共に「マンハイム・パリ旅行」に出て、
求職活動を行います。しかし成果は思わしくなく、旅行中にパリで母親が亡くなり、失恋もしました。
ただこれは、人生経験を深め、当時の音楽都市マンハイムやパリで多くのものを得るなど、重要な旅行になりました。
1781年、大司教と完全に決裂し、ウィーンへ定住。1782年にはコンスタンツェと結婚し、
ピアニスト兼作曲家として大人気を獲得します。その後は円熟味を加えた名作を多数作曲。
しかし1791年、奇しくも「レクイエム」作曲のさなかに、35歳の若さで亡くなりました。
ちなみに映画「アマデウス」などで知られる、ライバル作曲家サリエリによる毒殺説に根拠はなく、
研究者からは病死とみなされています。また、晩年は作風があまりに深化したため、一般に受け入れられなくなって、
借金に苦しんだといわれてきましたが、最近では実状とは異なるとの見方もなされています。
「フリーランス大作曲家」の先駆け
モーツァルトがそれまでの作曲家と大きく違うのは、ウィーン移住後、宮廷や教会に所属することなく、
作曲、演奏、個人教師のみで生計を立てたこと。つまり大作曲家では初めてフリーランスで活動し、
ベートーヴェン以降の在り方の先駆けをなしました。
作品の中で最も重要なのはオペラでしょう。特に円熟期の4大オペラ=『フィガロの結婚』『ドン・ジョヴァンニ』
『コジ・ファン・トゥッテ』『魔笛』は、それ以前の作曲家の作品とは比較にならないほど頻繁に上演されています。
このほか、第35番から第41番に至るウィーン移住後の交響曲、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」をはじめとする
セレナードやディヴェルティメント、オペラと並ぶ重要分野であるピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲やクラリネットなど
管楽器のための協奏曲、弦楽四重奏ほか各種の室内楽曲、ピアノ・ソナタ、教会音楽など、残された名作はあらゆる
ジャンルに及んでいます。
彼の音楽は、伸びやかで美しい旋律にあふれています。同時に、大胆な楽器法や転調や和声が天才ならではの特徴です。
そして何より、絶妙に交錯する喜びと哀しみの情感が、聴く者を魅了してやみません。
アトリエ・アニマート
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